《地方金融の研究》山梨中央銀行
業界初「観光業参入」の暗い前途
2023年12月号
何やら「フニクリ・フニクラ」の歌詞が頭に浮かぶ。山梨県が旗振り役となって世界文化遺産・富士山に登山鉄道を敷くといった構想が進んでいる。県が設置した「富士山登山鉄道構想検討会」(会長・御手洗冨士夫キヤノン会長兼社長CEO)が二〇二一年にまとめた報告書によると、鉄道は標高二千三百四メートルにある五合目へのアクセスとして整備する。
富士スバルライン上にLRT(次世代路面電車)を走らせ、富士吉田市に開設する「山麓駅」と「五合目駅」間二十五~二十八キロメートルを結ぶ。あらかじめレール溝を刻んで成型したコンクリートブロックを道路に敷き詰めていく工法を採用し道路の拡幅などは最小限に収める。車両基地は県有地を活用する。このため総事業費は一千四百億円ほどで済むとしている。
所要時間は上りが最高時速四十キロで五十二分、下りは同二十五キロで七十四分。料金は往復で一万~二万円を想定している。県関係者の一人は「大型観光バスが何台も連なって登っていくような今の観光スタイルと違って排出ガスは出ないし、来山者の把握も容易。富士山の価値を守り、今後の日本の観光のあるべき姿を体現していくための試・・・
富士スバルライン上にLRT(次世代路面電車)を走らせ、富士吉田市に開設する「山麓駅」と「五合目駅」間二十五~二十八キロメートルを結ぶ。あらかじめレール溝を刻んで成型したコンクリートブロックを道路に敷き詰めていく工法を採用し道路の拡幅などは最小限に収める。車両基地は県有地を活用する。このため総事業費は一千四百億円ほどで済むとしている。
所要時間は上りが最高時速四十キロで五十二分、下りは同二十五キロで七十四分。料金は往復で一万~二万円を想定している。県関係者の一人は「大型観光バスが何台も連なって登っていくような今の観光スタイルと違って排出ガスは出ないし、来山者の把握も容易。富士山の価値を守り、今後の日本の観光のあるべき姿を体現していくための試・・・