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政治

《罪深きはこの官僚》東川直正(万博協会副事務総長)

開幕絶望 「施設建設遅延」の張本人

2023年12月号

 大阪・関西万博の開幕まで五百日を切った。二〇二五年四月に向けた準備は急ピッチで進められているが、いまだに出展する国さえ確定せず、パビリオンの建設見通しも立っていない。国土交通省関係者は次のように漏らす。
「東京オリンピックのときにも、『建設が間に合うのか』という議論があったが、今回はより切実だ」
 万博の担当省庁は経済産業省である。二〇二五年日本国際博覧会協会(万博協会)の事務総長を、経産省の審議官OBである石毛博行が務めていることからも明らかだ。
 一方で、準備の遅れが明らかになった今夏以降、「他省庁も総動員体制で応援職員に対応させている」(協会関係者)。大阪府庁舎などにある協会のオフィスでは、担当者がてんやわんやの様相だ。
 こうした中で、最大の懸案であるパビリオン建設の遅れについて批判されているのが国交省から出向している協会の副事務総長、東川直正である。東川は、昨年夏の人事で近畿地方整備局の局長から横滑りして協会入りした。
 万博に出展する国のうち、協会から敷地の引き渡しを受けて独自パビリオンを建設する「タイプA」は約五十カ国。・・・