トヨタ章男「ウーブン株売却」の腐臭
株価「超高値算定」に違法の嫌疑
2023年11月号
会社の私物化が著しいトヨタ自動車の豊田章男会長に、またひとつ不透明な疑惑が現れた。トヨタは九月末、自動運転技術や未完の実証都市の事業を営む「ウーブン・バイ・トヨタ」を完全子会社化すると発表した。ウーブン社は経営不振で、トヨタによる事実上の救済にもかかわらず、トヨタは章男氏が持つウーブン社の株式五%を五十一億円で買い取るという。なぜか章男氏は出資時より一億円増の売却益を得る形で、企業価値の算定の仕方に疑問の声が挙がっている。
「バブル期の証券会社による『損失補填』を彷彿とさせた。誰も章男さんに『損失が出ます』と言えず、『手切れ金』の意味合いも兼ねてウーブン株の価値をお手盛りで見積もったのでしょう」。ある金融関係者はあきれ顔でこう語った。
ウーブン社は二〇一八年にトヨタの次世代車の研究開発会社として発足した。CEOには章男氏の知遇を得たグーグル出身のジェームス・カフナー氏が就いた。二一年には章男氏の長男・大輔氏も代表取締役の一人となり、「ウーブン・プラネット・ホールディングス」に発展した。傘下には トヨタの将来の自動運転技術を担う次世代車載ソフト「アリーン」、静岡県・・・
「バブル期の証券会社による『損失補填』を彷彿とさせた。誰も章男さんに『損失が出ます』と言えず、『手切れ金』の意味合いも兼ねてウーブン株の価値をお手盛りで見積もったのでしょう」。ある金融関係者はあきれ顔でこう語った。
ウーブン社は二〇一八年にトヨタの次世代車の研究開発会社として発足した。CEOには章男氏の知遇を得たグーグル出身のジェームス・カフナー氏が就いた。二一年には章男氏の長男・大輔氏も代表取締役の一人となり、「ウーブン・プラネット・ホールディングス」に発展した。傘下には トヨタの将来の自動運転技術を担う次世代車載ソフト「アリーン」、静岡県・・・