ヒマラヤ「氷河溶解」が招く悲劇
「地球沸騰」洪水と渇水の二重苦
2023年9月号
世界の屋根・ヒマラヤ山脈とその北西のヒンドゥークシュ山脈で、氷河の溶解が急速に進んでいる。ネパール拠点の研究機関によると、二〇一〇年から一九年までの十年間で、両山脈の氷解のペースは、その前の十年間より六五%も速くなったことが分かった。氷解は二〇年代に入って一段と加速しているという。
ヒマラヤ山脈は、北極、南極に次ぐ「第三の極地」として地球全体を冷やす役割を持っている。このままヒマラヤで氷解が進むと、地球温暖化に計り知れない影響を及ぼす。南アジア全域や中国では、現在でもすでに深刻な水不足が、加速化することが懸念される。
ヒマラヤの水の凄まじい汚染
標高一千四百メートルと言えば、日本の長野県蓼科高原(標高九百~一千八百メートル)を連想するのがよい。澄み切った空気、冷涼な気候、美しい自然。ここの湧き水が危険だと思う人はまずいない。
だが、ネパールの首都カトマンズ(標高一千四百メートル)の水は、何年も前から「とても危険」と認識されている。
「外国人にも、はっきり危険性が分かったの・・・
ヒマラヤ山脈は、北極、南極に次ぐ「第三の極地」として地球全体を冷やす役割を持っている。このままヒマラヤで氷解が進むと、地球温暖化に計り知れない影響を及ぼす。南アジア全域や中国では、現在でもすでに深刻な水不足が、加速化することが懸念される。
ヒマラヤの水の凄まじい汚染
標高一千四百メートルと言えば、日本の長野県蓼科高原(標高九百~一千八百メートル)を連想するのがよい。澄み切った空気、冷涼な気候、美しい自然。ここの湧き水が危険だと思う人はまずいない。
だが、ネパールの首都カトマンズ(標高一千四百メートル)の水は、何年も前から「とても危険」と認識されている。
「外国人にも、はっきり危険性が分かったの・・・