幻想の「NATO結束」
中露と戦えない「弱体」軍事同盟
2023年8月号特別リポート
東アジアの安全保障が、ヨーロッパ地域の安全保障情勢とリンクを深めている。ウクライナ侵攻で成果が上がらないロシアに対して、中国の習近平総書記は支援を続ける方針を明確にした。ロシアのウクライナ侵攻を側面援助するだけでなく、極東でも「中露」の強固なブロックとして、日米同盟に対抗していく構えだ。
背景にあるのは、北米と欧州の「北大西洋条約機構(NATO)」が、日本との協力を急速に進めていることへの危機感がある。中露と米国主導の民主主義陣営の争いは、太平洋から大西洋まで、地球的規模の対峙へと拡大している。
一方でウクライナ戦争では、NATO欧州諸国から「息切れ」「軍備不足」が指摘されている。日本とNATOが協力の「器」を作っても、実際の協力や合同演習が行われなければ、壮大な同盟は「絵に描いた餅」に終わってしまう。
七月の中露合同軍事演習の企図
中国は歴史をよく学び、前例を尊ぶ国だ。そんな国が過去にやらなかったことを始めたら、変化が起きていると考えた方がよい。
七月二十日から四日間・・・
背景にあるのは、北米と欧州の「北大西洋条約機構(NATO)」が、日本との協力を急速に進めていることへの危機感がある。中露と米国主導の民主主義陣営の争いは、太平洋から大西洋まで、地球的規模の対峙へと拡大している。
一方でウクライナ戦争では、NATO欧州諸国から「息切れ」「軍備不足」が指摘されている。日本とNATOが協力の「器」を作っても、実際の協力や合同演習が行われなければ、壮大な同盟は「絵に描いた餅」に終わってしまう。
七月の中露合同軍事演習の企図
中国は歴史をよく学び、前例を尊ぶ国だ。そんな国が過去にやらなかったことを始めたら、変化が起きていると考えた方がよい。
七月二十日から四日間・・・