講談社『週刊現代』反乱劇の内幕
役員辞任で「休刊」は不可避に
2023年7月号
役員会で承認・発令された部長人事に、数人の社員が「納得できない」と騒ぎ、示し合わせて職場を放棄。労働組合が加勢してワガママをあおり、ビビった世襲社長と副社長が担当役員に詰め腹を切らせて社外追放―。あなたの会社でそんな騒動が起きたら、企業統治が失われていると天を仰ぐことだろう。六月、出版大手の講談社(野間省伸社長)で、それは起きた。舞台は、看板雑誌『週刊現代』編集部。学生の人気就職先上位企業を揺るがした高学歴・高給取り社員たちによる「反乱ごっこ」の一部始終を報告する。
六月一日、編集長交代の新体制スタートに合わせて部員全員が招集された。編集部は新編集長の石井克尚氏以下、社員が十九人。ところが、うち四人が姿を現さなかった。「四人は三十代前半までの若手。五月から出社拒否をチラつかせていた」(一部員)。他に一人の社員が以前から休職していたため現在、陣容の四分の一を欠いた状態で雑誌を作っている。
石井氏は異例の再登板。開成高校・京都大学卒、二度の渡米留学を経験し、ファイナンシャルプランナーの資格も持つエリートだ。二〇二〇年六月に歴代最年少の三十八歳で編集長となったが、二・・・
六月一日、編集長交代の新体制スタートに合わせて部員全員が招集された。編集部は新編集長の石井克尚氏以下、社員が十九人。ところが、うち四人が姿を現さなかった。「四人は三十代前半までの若手。五月から出社拒否をチラつかせていた」(一部員)。他に一人の社員が以前から休職していたため現在、陣容の四分の一を欠いた状態で雑誌を作っている。
石井氏は異例の再登板。開成高校・京都大学卒、二度の渡米留学を経験し、ファイナンシャルプランナーの資格も持つエリートだ。二〇二〇年六月に歴代最年少の三十八歳で編集長となったが、二・・・