来年の米大統領選は、ジョー・バイデン大統領の思惑通り、ドナルド・トランプ前大統領が共和党の候補指名を獲得する様相が強まっている。
「トランプ候補」が実現すれば、民主党支持層の間で強烈な「反トランプ」感情が沸き起こる上に、バイデン大統領は「トランプに勝てる男」として、党内や無党派層をまとめられる―というのが、バイデン陣営の描く理想のシナリオだ。

メディア露出が少ない大統領

　だが、肝心のバイデン大統領には最近、体力や知力の衰えを示す兆候が目立ってきた。国内メディアへの露出も最小限で、長めのインタビューやベテラン政治記者との会見は、ほとんど行っていない。
　大統領も前大統領も、世論調査では「不支持」が「支持」を大きく上回っている。このままだと、来年は「有権者が最も望まない対決」になりそうだ。
　ふだんはガードの堅いホワイトハウスも、子供を甘く見たようだ。
　四月下旬、ホワイトハウスで子供たちを招くイベントがあった。子供たちから、「大統領は何人、お孫さんがいるの？」と聞かれ・・・