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政治

6・18 「大隈講堂解散」か

会期末「母校凱旋講演」に要注意

2023年6月号

 四半世紀近く続いてきた自民党と公明党による連携が決定的な状況になりつつある。五月二十五日、国会内で開かれた自民党幹事長茂木敏充との自公幹事長会談で公明党幹事長の石井啓一は最後通牒とも言える言葉を口にした。
「これまでの協議で、東京における自公の信頼関係は地に落ちた」
 石井が言及した「協議」は次期衆院選に向けた候補者調整。公明党は衆院小選挙区定数の「十増十減」に伴い五選挙区が増える東京で、公明党候補者をこれまでの一選挙区から一選挙区を増やして二選挙区での擁立を認めるよう要求してきた。具体的には新設された東京二十八区(練馬区東部)だ。
「東京で定数が五議席も増えるのだから一選挙区ぐらい譲ってもいいじゃないか」(公明党幹部)
 しかし、自民党は拒否。ここから自公の対立が表面化した。石井は二十八区からの擁立を見送る方針を伝える一方、東京の全選挙区で自民党候補に推薦を出さないことを通告した。
 ただし、石井は選挙協力を解消するのは東京だけで、連立政権は維持する考えを示した。首相岸田文雄も「連立政権維持」については不変との立場を表明した。岸田は・・・

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