《罪深きはこの官僚》堀内 丈太郎 (国土交通省自動車局長)
トヨタ不祥事に 「超寛大」を貫く
2023年6月号
自動車業界といえば旧・通商産業省時代から、経済産業省の管轄だ。そのため日本自動車工業会の専務理事は経産キャリアOBの指定席だった。変化が起きたのは二〇〇〇年代に入ってから。〇三年、初めて自工会の常勤の理事に国土交通省から役人が天下った。以降、自工会のポストは「経産省枠」「国交省枠」の二つが固定化されている。この原因となったのが、三菱自動車工業のリコール隠し事件だ。量産に必要な型式指定を担い、安全性を管理する国交省の発言権が増し、自工会としてもポストを用意せざるをえなくなった。
その後も自動車メーカーの不正が相次いでいるのは、国交省による指導監督が機能していないことの証左だ。立て続けに発覚している「トヨタ自動車グループ」の不正問題では、国交省の甘い対応が特に目立つ。その責任者が、自動車局長の堀内丈太郎である。
日野自動車の燃費不正が発覚したのが昨年三月。そして八月にはより悪質な不正が明らかになった。堀内は昨年六月に現在のポストに就いている。そして九月、国交省は日野のエンジンについて、型式指定を取り消すという重い処分を下した。しかし日野は今年に入って一部エンジンに・・・
その後も自動車メーカーの不正が相次いでいるのは、国交省による指導監督が機能していないことの証左だ。立て続けに発覚している「トヨタ自動車グループ」の不正問題では、国交省の甘い対応が特に目立つ。その責任者が、自動車局長の堀内丈太郎である。
日野自動車の燃費不正が発覚したのが昨年三月。そして八月にはより悪質な不正が明らかになった。堀内は昨年六月に現在のポストに就いている。そして九月、国交省は日野のエンジンについて、型式指定を取り消すという重い処分を下した。しかし日野は今年に入って一部エンジンに・・・