日本株「異様な高値」の転び方
暴騰の理由と「崩落」のシナリオ
2023年6月号
日経平均株価が三十三年ぶりに高値を更新し異様な株高が発生した。日本だけではなく各国でも同様の現象が相次いでいる。昨年来、世界は金融引き締めを行い、景気後退が迫っているはずではなかったのか。市場に何が起こっているというのか。世界の流動性に焦点を当てて考えてみたい。
東京市場では決算発表ピークの五月中旬から日経平均は八営業日で二千円近く上昇した。
欧州も似た状況で、各国株式市場で高値更新が起きている。四月にフランスのCAC40指数、イタリアのFTSE・MIB指数、二月に英国のFTSE100指数が史上最高値を更新した。
これらの指数は、米地銀破綻ショックが起こった三月に調整したが、いずれも回復して最高値圏にある。五月にドイツのDAX40指数は史上最高値を更新した。
欧州先進国の大型株で構成されるSTOXX欧州600指数は、二一年高値まで三%という水準だ。
カナダやオーストラリアなど先進資源国は高値を更新できていないが堅調な株価推移といえる。
背景には、金融引き締めを行っているはずの中央銀行が、予想されたほど引き締めでき・・・
東京市場では決算発表ピークの五月中旬から日経平均は八営業日で二千円近く上昇した。
欧州も似た状況で、各国株式市場で高値更新が起きている。四月にフランスのCAC40指数、イタリアのFTSE・MIB指数、二月に英国のFTSE100指数が史上最高値を更新した。
これらの指数は、米地銀破綻ショックが起こった三月に調整したが、いずれも回復して最高値圏にある。五月にドイツのDAX40指数は史上最高値を更新した。
欧州先進国の大型株で構成されるSTOXX欧州600指数は、二一年高値まで三%という水準だ。
カナダやオーストラリアなど先進資源国は高値を更新できていないが堅調な株価推移といえる。
背景には、金融引き締めを行っているはずの中央銀行が、予想されたほど引き締めでき・・・