二〇二四年の大統領選で、再選を目指すジョー・バイデン米大統領が、相棒となるカマラ・ハリス副大統領の改造計画に乗り出した。現在八十歳の大統領にとって、「史上最高齢」「後継ハリスで大丈夫か」と攻撃されるのは覚悟のこととは言え、野党・共和党のハリス攻撃は、ボディー・ブローのように効いている。
　残り半年ほどの期間で、「お荷物・ハリス」を「頼れる副大統領」に作り替えられるのか。大統領周辺のみならず、民主党支持層が最も気を病む課題に浮上している。

女性に好かれない

　ワシントンの選挙関係者で、バイデン陣営の変化に気づかない者はいない。「再選」のＰＲビデオから、五月の各種イベントまで、ハリス副大統領はピタリとバイデン大統領の斜め後ろにつけ、場合によっては真剣な表情を見せ、さもなければ笑みを浮かべている。
「無能な副大統領という一般的なイメージを変えたいのがよくわかる。担当課題も、銃規制のように、女性や非白人層が関心を抱くテーマを与えている」と、民主党選挙関係者は言う。
　過去二年あまり、ハ・・・