侵攻ロシア軍と戦うウクライナ軍には、捕虜になって転向したロシア兵やベラルーシの反体制派、欧米からの義勇兵など「外国人部隊」が参画している。その中でプーチン政権打倒に燃えるのが、チェチェン人部隊だ。第一次、第二次チェチェン戦争で海外に逃れたチェチェン人約一千人が義勇軍としてウクライナ支援に駆け付け、前線でロシア軍と戦う。
　ロシア語ができる彼らの一部はロシアに潜入し、破壊活動や情報工作に携わっている模様だ。ロシア国内の軍事基地などで続発する爆発事件や火災に、チェチェン人部隊が関与している可能性もある。
　今年に入って、ロシア各地の軍事関連施設などで二十件以上、謎の爆発や火災が発生している。四月十五日、中部カザンの戦車訓練場で爆発と火災が起きた。四月一日にはウクライナに近いベルゴロドの変電所が爆発で炎上した。当局は犠牲者など詳細を公表していないが、地元住民がＳＮＳで爆発の動画を伝えた。ロシア各地でテロ攻撃を予告する警報が、ＳＮＳで拡散しているという。
　四月二日、サンクトペテルブルクのカフェでセミナー開催中に爆弾が爆発し、極右の軍事ブロガーが死亡、三十人が負・・・