米軍情報漏洩で一番得をした米国
プーチン側近「裏切り説」の真贋
2023年5月号
米国の機密文書の流出によって、ウクライナでの戦争遂行をめぐって、ロシア指導部内に対立があることが浮き彫りにされた。
機密文書には、米国のロシア国内での情報収集ぶりが詳しく描かれており、ウラジーミル・プーチン大統領の側近の間に不穏な動きがある模様だ。文書流出で一番あわてているのは、プーチン大統領のようだ。
米国のジョー・バイデン大統領にとっては、情報流出自体は失態だが、疑心暗鬼にかられるクレムリンでは、「プーチン後」をにらんだ暗闘が始まりそうだ。
クレムリンの主は「化学治療」
文書によると、プーチン大統領を「切り崩そうとしている」のは、「ニコライ・パトルシェフ安全保障会議書記とワレリー・ゲラシモフ・ロシア軍参謀総長」である、と名指しされている。二人は、ウクライナ侵攻について、大統領とは異なる戦略を共同で提示し、路線対立を装って大統領を排除しようと計画したとされる。
パトルシェフ書記は、大統領と同郷のレニングラード(現サンクトペテルブルク)の出身で、ほぼ同時期にソ連国家保安・・・
機密文書には、米国のロシア国内での情報収集ぶりが詳しく描かれており、ウラジーミル・プーチン大統領の側近の間に不穏な動きがある模様だ。文書流出で一番あわてているのは、プーチン大統領のようだ。
米国のジョー・バイデン大統領にとっては、情報流出自体は失態だが、疑心暗鬼にかられるクレムリンでは、「プーチン後」をにらんだ暗闘が始まりそうだ。
クレムリンの主は「化学治療」
文書によると、プーチン大統領を「切り崩そうとしている」のは、「ニコライ・パトルシェフ安全保障会議書記とワレリー・ゲラシモフ・ロシア軍参謀総長」である、と名指しされている。二人は、ウクライナ侵攻について、大統領とは異なる戦略を共同で提示し、路線対立を装って大統領を排除しようと計画したとされる。
パトルシェフ書記は、大統領と同郷のレニングラード(現サンクトペテルブルク)の出身で、ほぼ同時期にソ連国家保安・・・