《 世界のキーパーソン》スリ・ムルヤニ(インドネシア財務相)
経済大国への躍進を担う「女傑」
2023年4月号
読者はすでにこの女性を何度もご覧になっているはずだ。
昨年、インドネシアがG20のホスト国を務めた際、民族衣装で財務相会合を仕切った人だ。背広姿の紳士たちの間では、ひときわ目立った。「あの人か」と思い浮かべても、それはルトノ・マルスディ外相の可能性がある。そう。インドネシアは財務、外務の重要ポストに女性を配しているのだ。
一九六二年、スマトラ島バンダル・ランプーン生まれ。両親は大学教員だった。幼時から評判の秀才で、最高学府インドネシア大学を卒業。米イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校で経済学を学び、修士号、博士号を取得した。米国際開発庁などの勤務を経て、国際通貨基金(IMF)の理事に抜擢された。四十歳そこそこで、東南アジア諸国のIMF業務を統括したのである。
二〇〇五年、ユドヨノ大統領によって財務相に任命された。エコノミスト、行政官としての優秀さはすでに鳴り響いていたが、非常にタフな大臣であることも立証した。インドネシア税務当局の構造汚職に切り込んで、税務署に巣食う汚職職員の大掃除をした。
すると、インドネシアへの外資流入が一気に増えた・・・
昨年、インドネシアがG20のホスト国を務めた際、民族衣装で財務相会合を仕切った人だ。背広姿の紳士たちの間では、ひときわ目立った。「あの人か」と思い浮かべても、それはルトノ・マルスディ外相の可能性がある。そう。インドネシアは財務、外務の重要ポストに女性を配しているのだ。
一九六二年、スマトラ島バンダル・ランプーン生まれ。両親は大学教員だった。幼時から評判の秀才で、最高学府インドネシア大学を卒業。米イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校で経済学を学び、修士号、博士号を取得した。米国際開発庁などの勤務を経て、国際通貨基金(IMF)の理事に抜擢された。四十歳そこそこで、東南アジア諸国のIMF業務を統括したのである。
二〇〇五年、ユドヨノ大統領によって財務相に任命された。エコノミスト、行政官としての優秀さはすでに鳴り響いていたが、非常にタフな大臣であることも立証した。インドネシア税務当局の構造汚職に切り込んで、税務署に巣食う汚職職員の大掃除をした。
すると、インドネシアへの外資流入が一気に増えた・・・