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経済

M&A「仲介営業マン」の光と影

イマドキ「高給取り」の生態

2023年4月号

 かつて「高給取り」と言えば、大手広告代理店か在京テレビ局、外資系コンサルタントが相場だったが、現在はM&A仲介会社が上位に並ぶ。有価証券報告書によれば業界トップの日本M&Aセンターホールディングスの平均年収は二〇二一年三月期に一千二百四十三万円。二位のM&Aキャピタルパートナーズは二二年九月期に三千百六十一万円、三位のストライクは二二年九月期に一千四百三十八万円だった。
 M&A仲介会社の営業社員は「成約額に応じて支払われる歩合給の比率が高いため、年収一億円も珍しくない。最高だと五億円の人もいる」と明かす。二位のM&Aキャピタルパートナーズの平均年収がライバル企業の二倍以上なのも、大型案件の比率が高く、歩合給部分を押し上げているからだ。
 同社は二三年一月のオリックスによるDHC(ディーエイチシー)買収の仲介に成功。買収額は約三千億円で、専業のM&A仲介会社が手がけた案件では過去最大規模だった。このほかにも、やはりオリックスが電気設備工事大手HEXEL Works(ヘクセルワークス)を約四百億円で買収した案件も仲介するなど大型案件に強い。通常、M&A仲介会社が取り・・・