中国「海の覇権」に限界
東南アジアに「反撃」の連帯
2023年3月号
世界中で膨張を続けてきた中国に、陰りが見え始めた。中でも中国にとって、おひざ元とも言える東南アジアで、中国の拡張主義を押し返す動きが目立っている。
自らも海洋大国を目指すインドネシアが周辺国との連携を模索して、「対中抵抗網」の動きを見せている。フィリピンは、三十年以上の空白を経て、再び米軍に自国の基地を提供することになった。
中国自体は昨年、六十年以上ぶりに人口減少を記録し、人口減時代に突入した。いびつな人口構成から、中国経済と社会の縮小は、人類史上でほとんど類例のない、大きな苦痛を伴うものと見られている。少し前まで日の出の勢いだった共産主義国家は、早くもその頂点に至ったのだろうか。
インドネシアとベトナムが共同戦線
北ナトゥナ海、と聞いて地図が目に浮かぶ読者は、おそらく業界関係者であろう。インドネシア・マレーシアのボルネオ島、インドネシアのスマトラ島、マレー半島に囲まれた南シナ海の一角だ。
インドネシアはここが自国の領海、さらに排他的経済水域(EEZ)であることを強調・・・
自らも海洋大国を目指すインドネシアが周辺国との連携を模索して、「対中抵抗網」の動きを見せている。フィリピンは、三十年以上の空白を経て、再び米軍に自国の基地を提供することになった。
中国自体は昨年、六十年以上ぶりに人口減少を記録し、人口減時代に突入した。いびつな人口構成から、中国経済と社会の縮小は、人類史上でほとんど類例のない、大きな苦痛を伴うものと見られている。少し前まで日の出の勢いだった共産主義国家は、早くもその頂点に至ったのだろうか。
インドネシアとベトナムが共同戦線
北ナトゥナ海、と聞いて地図が目に浮かぶ読者は、おそらく業界関係者であろう。インドネシア・マレーシアのボルネオ島、インドネシアのスマトラ島、マレー半島に囲まれた南シナ海の一角だ。
インドネシアはここが自国の領海、さらに排他的経済水域(EEZ)であることを強調・・・