岸田の本性は「タカ派の軍事好き」
防衛費「大幅増額」の意外な背景
2023年3月号
一度まとってしまったイメージは、気に入らないからと言って簡単に変えられるものではない。逆に、「誤解」をテコに、困難の突破を図るつわものもいる。
ハト派と思われていた総理大臣・岸田文雄は、そんなつわものの一人として記憶されるのだろうか。戦後の防衛政策を縛ってきた「防衛費は国内総生産(GDP)比で一%程度」の枠をあっさりと踏み越え、「防衛関係費」として五年で四十三兆円への大幅増の決定を受け、岸田が実は「軍事好きではないか」と疑わせるエピソードが、永田町や霞が関で頻々と語られるようになっている。
ある大手紙記者は、安倍晋三政権が小泉純一郎政権を超える長期政権となった頃、「ポスト安倍」を狙う候補の一人とは認められながら待望論が広がらずにいた岸田から、思いがけない要望を受けた記憶が蘇る。インタビューに添える岸田の略歴に、「防衛大臣」を加えてほしいというのだ。
「四日だけ防衛大臣」への固執
岸田の初入閣は二〇〇七年の第一次安倍改造内閣で、内閣府特命担当大臣として沖縄及び北方政策、再チャレンジ、・・・
ハト派と思われていた総理大臣・岸田文雄は、そんなつわものの一人として記憶されるのだろうか。戦後の防衛政策を縛ってきた「防衛費は国内総生産(GDP)比で一%程度」の枠をあっさりと踏み越え、「防衛関係費」として五年で四十三兆円への大幅増の決定を受け、岸田が実は「軍事好きではないか」と疑わせるエピソードが、永田町や霞が関で頻々と語られるようになっている。
ある大手紙記者は、安倍晋三政権が小泉純一郎政権を超える長期政権となった頃、「ポスト安倍」を狙う候補の一人とは認められながら待望論が広がらずにいた岸田から、思いがけない要望を受けた記憶が蘇る。インタビューに添える岸田の略歴に、「防衛大臣」を加えてほしいというのだ。
「四日だけ防衛大臣」への固執
岸田の初入閣は二〇〇七年の第一次安倍改造内閣で、内閣府特命担当大臣として沖縄及び北方政策、再チャレンジ、・・・