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政治

岸田「増税解散」の虚勢

年内総選挙の線は消えた

2023年2月号

 江戸総鎮守として知られる東京・外神田の神田明神。近くに都心のオフィス街が広がり、サラリーマンが大挙して初詣する光景は新年の風物詩になっている。一月十九日の昼、その神田明神に意外な二人が現れた。一人は政界全体に隠然たる影響力を持つ自民党の元幹事長二階俊博(八三)。そしてもう一人は“ハマのドン”と呼ばれる藤木幸夫(九二)。二人は神田明神の境内にある明神会館で会食をした。かつて運輸相を務めた二階と藤木は港湾行政を通じて親密な関係を構築していた。
 藤木と言えば二年前の地元横浜市長選で当時の首相菅義偉と大バトルを演じた張本人だ。結果は藤木が擁立した元横浜市立大学教授の山中竹春が圧勝した。この大敗が菅の首相退陣の導火線になった。その後も菅と藤木は冷え切った関係が続いていたが、地元の神奈川新聞が今年一月六日朝、菅が藤木の会社を訪ねたことを報じた。両者の会談は三年ぶり。記事に載った菅のコメントは「ある意味で自然な形であいさつした」というものだった。
 藤木と修復ができたかどうかは不明のままだが、菅は年明けから首相岸田文雄に喧嘩を売りまくる。菅の「岸田嫌い・・・