新大学評判記 第38話
帝京大学 相変わらずの「不祥事体質」
2023年2月号
一月八日に国立競技場で行われたラグビー全国大学選手権決勝で、帝京大学は早稲田大学を選手権史上最多得点、最大得点差で粉砕した。帝京大関係者、卒業生にとっては新春の慶びが一段と増したことだろう。
だが、その十日ほど前、帝京大では教員の不祥事に目立たないように急ぎ幕が引かれていた。六十歳代の経済学部教授によるセクハラ、パワハラ事件である。
事の発端は、教員が三、四年生向けに開設するゼミの募集にあたって、男子学生が送った応募のメールを教授がファーストネームから女子学生と間違え、セクハラ的な返信を送ったことだった。その後、男子学生と知った教授のリアクションもセクハラ、パワハラを重ねるものだったことから、学生がSNSで発信し、炎上した。
セクハラ、パワハラ、さらに教育や研究指導で発生するアカデミック・ハラスメント(アカハラ)は大学にとって深刻な問題となっている。三種のハラスメントをする教員が絶えないことに加え、学生側が過剰なリアクションを取り、いずれに正当性があるか不分明なケースも少なくないからだ。加えて、被害者の立場である学生が大学に訴え出るのではなく、SN・・・
だが、その十日ほど前、帝京大では教員の不祥事に目立たないように急ぎ幕が引かれていた。六十歳代の経済学部教授によるセクハラ、パワハラ事件である。
事の発端は、教員が三、四年生向けに開設するゼミの募集にあたって、男子学生が送った応募のメールを教授がファーストネームから女子学生と間違え、セクハラ的な返信を送ったことだった。その後、男子学生と知った教授のリアクションもセクハラ、パワハラを重ねるものだったことから、学生がSNSで発信し、炎上した。
セクハラ、パワハラ、さらに教育や研究指導で発生するアカデミック・ハラスメント(アカハラ)は大学にとって深刻な問題となっている。三種のハラスメントをする教員が絶えないことに加え、学生側が過剰なリアクションを取り、いずれに正当性があるか不分明なケースも少なくないからだ。加えて、被害者の立場である学生が大学に訴え出るのではなく、SN・・・