ロシア資源生産は「激減」の運命
西側企業「撤退」で技術の限界
2023年2月号
ウクライナ侵攻以降、世界を揺さぶり続けるロシアのエネルギー産業に危機が迫っている。油田、ガス田の探鉱から井戸掘削、安定生産に必要な高度技術を依存してきたハリバートンなど米欧の資源開発・生産の専門企業が制裁の一環として、続々とロシアのプロジェクトから撤退しているからだ。ロシアはソ連時代から原油、天然ガス開発の長い歴史を持つが、無計画に生産井を掘る乱獲的な開発スタイルだ。冷戦終結後は米欧メジャー(国際石油資本)に資源を開放し、技術依存を深めてきた。米欧の専門企業に見放されれば、数年後から急激に生産が低下する恐れがある。
原油や天然ガスの開発・生産はエクソンモービルやシェルのようなメジャーが多くの人員を抱え、独自技術を持っているように見える。しかし、現実には多くの工程・作業を外部の専門企業にアウトソーシングしている。特に資源の探査、地層評価、生産計画の立案、使用機材の選定から掘削、油田操業にあたるのはハリバートン、ベーカー・ヒューズ、シュルンベルジェといった米欧企業。世界のエネルギー供給を支える黒衣である。
三十年前から予見された弱点・・・
原油や天然ガスの開発・生産はエクソンモービルやシェルのようなメジャーが多くの人員を抱え、独自技術を持っているように見える。しかし、現実には多くの工程・作業を外部の専門企業にアウトソーシングしている。特に資源の探査、地層評価、生産計画の立案、使用機材の選定から掘削、油田操業にあたるのはハリバートン、ベーカー・ヒューズ、シュルンベルジェといった米欧企業。世界のエネルギー供給を支える黒衣である。
三十年前から予見された弱点・・・