柏崎刈羽原発は「再稼働」するのか
不信と不安だらけの東京電力
2023年1月号
二〇二三年は原子力発電の復権を決定づける一年となるかもしれない。東京電力福島第一原子力発電所事故で安全神話が崩壊した後も原発は着々と再稼働を果たしてきた。だが、再稼働したのはPWR(加圧水型炉)という炉型のみ。水素爆発を起こした福島第一原発とは炉型が異なり、ある種それが再稼働容認の理由の一つとなっていたのだ。二三年の再稼働が予定されているのは、柏崎刈羽原発。事故を起こした東電の原発であり、福島第一原発と同型のBWR(沸騰水型炉)である。東電の、しかもBWRが再稼働を果たせば、福島第一原発事故の禊は済んだと言われかねない。
二四年以降はBWRが続々と戦列復帰する見込みだ。柏崎刈羽原発が動いていれば、他のBWRが再稼働しやすくなる。柏崎刈羽原発の再稼働が、国内原発「完全再稼働」への分水嶺になることは間違いない。
柏崎刈羽原発は二三年七月の再稼働が計画されている。まずは七号機。その後は六号機の再稼働をめざす方針だ。七号機は出力が百三十五・六万キロワットと国内最大級であり、再稼働のインパクトは大きい。東電の経営への影響でいえば、七号機再稼働がもたらす収支改善額は年間二・・・
二四年以降はBWRが続々と戦列復帰する見込みだ。柏崎刈羽原発が動いていれば、他のBWRが再稼働しやすくなる。柏崎刈羽原発の再稼働が、国内原発「完全再稼働」への分水嶺になることは間違いない。
柏崎刈羽原発は二三年七月の再稼働が計画されている。まずは七号機。その後は六号機の再稼働をめざす方針だ。七号機は出力が百三十五・六万キロワットと国内最大級であり、再稼働のインパクトは大きい。東電の経営への影響でいえば、七号機再稼働がもたらす収支改善額は年間二・・・