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社会・文化

サイバー被害者「救済商法」に要注意

「半田病院事件」驚きの真相

2022年11月号

 近年、サイバー犯罪として世界的に大きな脅威の一つとなっているのが、ランサムウェア(身代金要求型ウイルス)攻撃だ。国外に拠点を置くサイバー犯罪集団が、政府機関や民間組織のシステムにランサムウェアを感染させて暗号化することで使用できなくし、元通りにするために「ランサム(身代金)」を支払わせる手口だ。
 猛威を振るってきたランサムウェア攻撃については、世界的に対策強化が進んでおり、世界で見ると今年一月から六月までに二三%も減少している。その一方で、警察庁の発表によると、同時期の日本へのランサムウェア攻撃は前年比で八七%も増加しており、他の先進国よりも対策が遅れている日本は、攻撃集団のカモにされていることがわかる。
 そんなランサムウェア攻撃をめぐって、日本では不穏な事態が起きている。あるサイバー関連企業幹部は「ランサムウェア攻撃を利用して、被害を受けた日本の組織から巧妙に法外な高額報酬を得るケースが出ている」と証言する。
 その一例が、徳島県つるぎ町立半田病院で昨年十月に発生したランサムウェア攻撃だ。当時、病院がサイバー攻撃を受けたことで人命にも影響を及ぼしか・・・