「デジタル医療」で激変する経済
遠隔診療「無駄削減」の圧倒的効果
2022年11月号
世界は、オンライン診療の規模拡大に懸命だ。その先頭を米国が走る。コロナ流行をきっかけに急拡大した。米マッキンゼー・アンド・カンパニーの報告によれば、米国でのオンライン診療の利用者は、流行前の二〇二〇年二月と比べ、二二年四月には七十八倍に増えた。その後、減少したものの三十~四十倍程度で推移している。これにより医療費削減と、患者の待ち時間減少による大きな経済効果が指摘されている。ところが日本では遅々として進まない。元凶は日本医師会と厚生労働省である。
オンライン診療は、コロナ感染を恐れた患者と医療従事者が対面での診療を嫌がったことから急拡大した。米国の多くの診療科では全体の一三~一七%がオンライン診療を選択する。そのメリットとして、まずは医療費の削減がある。その理由は「無駄話が減り、診療時間が短縮することに加え、念のために行う必要性が低い検査や治療が減るから」(米国医師)だ。
米国の整形外科医で構成するオルソ・ライブ社の報告によれば、通常の対面診療の場合、平均して百四十六ドルの費用がかかるが、オンライン診療では六十七ドル(四六%)を削減できる。テキサス・ヘルスサイ・・・
オンライン診療は、コロナ感染を恐れた患者と医療従事者が対面での診療を嫌がったことから急拡大した。米国の多くの診療科では全体の一三~一七%がオンライン診療を選択する。そのメリットとして、まずは医療費の削減がある。その理由は「無駄話が減り、診療時間が短縮することに加え、念のために行う必要性が低い検査や治療が減るから」(米国医師)だ。
米国の整形外科医で構成するオルソ・ライブ社の報告によれば、通常の対面診療の場合、平均して百四十六ドルの費用がかかるが、オンライン診療では六十七ドル(四六%)を削減できる。テキサス・ヘルスサイ・・・