夏休みも終わりに近くなった八月二十一日の正午前。千葉県の幕張メッセに近いＪＲ海浜幕張駅の改札口は、ロックコンサート「SUMMER　SONIC」に向かう若者や外国人たちと、彼らとは明らかに異質な老若男女の大群が入り交じり、異様な熱気に包まれた。
　令和四年夏の参院選で、当初は泡沫政党視されながら社民党を大きく上回る百七十六万八千票（比例）を獲得、国政政党の仲間入りをした参政党が、幕張メッセのイベントホールで、「国政政党誕生予祝パーティー」と銘打ってのべ六千五百人を動員した大規模集会を開いたのである。
　形式も米共和党の集会スタイルをまね、和太鼓の演奏に始まり、武田邦彦ら講師が入れ代わり立ち代わり、歴史や経済、新型コロナウイルスワクチンの話をした後、ロック演奏で締めるという延々七時間半に及ぶイベントだった。
　国会議員がホテルで政治資金集めパーティーを開く際、定番のビールやワインと軽食が振る舞われる「懇親会」は一切なかった。水の一杯も出なかった。最初と終わりの余興以外は、すべて「お勉強」するだけなのである。
　しかもこのパーティーに参加するためには・・・