安倍晋三元首相襲撃事件で再び、世間の注目が集まった統一教会（現・世界平和統一家庭連合）。八月十日に発足した第二次岸田改造内閣でも、少なくとも八人の閣僚と統一教会に接点があったことが明るみに出て、世間の怒りは広がる一方だ。
　自民党ベテラン議員の一人は「議員が統一教会の関連団体に出席したり、祝電を送ったりすれば、人々はその団体を信用するだろう。統一教会に免罪符を与えたと言われても仕方がない」と話す。
　ただ、統一教会が日本で影響力を行使しているのは政界だけの話ではない。
　例えば、統一教会系の新聞社として知られる世界日報。一九七五年の創刊時には、朝鮮日報や東亜日報など、韓国大手新聞社の記者が多数引き抜かれた。世界日報の読者は多くはないが、信者以外の購読者もいる。紙面には、韓国政府関係者や研究者など社会的ステータスがある人々が実名で登場している。
　日本政府関係者によると、韓国政府は過去、日本側に対し、訪日する韓国記者団のなかで世界日報の記者だけを差別しないよう要請したこともある。この関係者は「韓国人も統一教会がエセ宗教だと思っている。ただ、日本の・・・