KDDI「通信障害」はまた起きる
「投資と人材」軽視のツケ
2022年8月号
喉元過ぎれば熱さ忘れる―。七月二日の未明から三日間に及んだKDDIの大規模通信障害は、すっかり遠い過去の事件になったようだ。長時間にわたり、電話が使えないという致命的なトラブルだったにもかかわらず、auユーザーが他のキャリアに大量に乗り換えたという話も聞かない。ニュースでの扱いが小さくなったのは、安倍晋三元首相銃撃事件の影響が大きいが、今回の通信障害をあっさりと風化させていいのか。問題の背後で、KDDIの通信ネットワークが「地雷」を抱えている可能性が浮上している。
「原因不明」という恐ろしさ
今回、ネット上などで称賛されたのが同社の髙橋誠社長である。髙橋氏は障害が継続していた三日午前に技術担当の専務とともに記者会見に臨んだ。記者からの厳しい質問に対して真摯に回答しようという姿勢が評価された。技術的な専門用語を使った質問にも、事務方に尋ねるような素振りも見せずに丁寧に説明した。折しも、ネット上では総務省がKDDIに幹部クラスを派遣したことについて批判が渦巻いていた。「官僚に何ができる」「現場の邪魔をするな」・・・
「原因不明」という恐ろしさ
今回、ネット上などで称賛されたのが同社の髙橋誠社長である。髙橋氏は障害が継続していた三日午前に技術担当の専務とともに記者会見に臨んだ。記者からの厳しい質問に対して真摯に回答しようという姿勢が評価された。技術的な専門用語を使った質問にも、事務方に尋ねるような素振りも見せずに丁寧に説明した。折しも、ネット上では総務省がKDDIに幹部クラスを派遣したことについて批判が渦巻いていた。「官僚に何ができる」「現場の邪魔をするな」・・・