中国「自然災害」の桁外れ
気候変動と習政権の「人災」
2022年8月号
中国で気候変動の影響が顕著になっている。南部の洪水、北部の干ばつは恒例化し、季節ごとに洪水と干ばつに交互に襲われる地域も増えてきた。習近平国家主席率いる中国共産党は、大規模な都市改造によって危機を乗り切る構えだが、自然災害の急進展に追いつかない懸念も強まっている。
河南省鄭州市は、殷の時代から三千五百年の歴史を持ち、交通の要衝として栄えた。現在は人口一千二百六十万の大都市として経済発展の象徴の一つになった。
昨年七月、市のイメージを大きく傷つける災害が起こった。急激な豪雨が地下鉄の線路、車両に流れ込み、乗客たちは車内で見る見るうちに水位が上がるという恐怖に直面した。ホラー映画のような映像はSNSで世界に拡散した。結局十四人が、地下鉄内で溺死するという、痛ましい事故になった。
助かったある女性は、「本当に怖かったのは、空気が無くなっていったことだ。水よりも恐ろしかった」とロイター通信に語った。空気が無くなる体験など、めったにするものではない。本来なら起こり得ない事故の様子は詳細に、世界中に伝えられた。
面目をつぶされた習近平指導部は今年一・・・
河南省鄭州市は、殷の時代から三千五百年の歴史を持ち、交通の要衝として栄えた。現在は人口一千二百六十万の大都市として経済発展の象徴の一つになった。
昨年七月、市のイメージを大きく傷つける災害が起こった。急激な豪雨が地下鉄の線路、車両に流れ込み、乗客たちは車内で見る見るうちに水位が上がるという恐怖に直面した。ホラー映画のような映像はSNSで世界に拡散した。結局十四人が、地下鉄内で溺死するという、痛ましい事故になった。
助かったある女性は、「本当に怖かったのは、空気が無くなっていったことだ。水よりも恐ろしかった」とロイター通信に語った。空気が無くなる体験など、めったにするものではない。本来なら起こり得ない事故の様子は詳細に、世界中に伝えられた。
面目をつぶされた習近平指導部は今年一・・・