広告を裏読みする 第43話
奇妙な新聞広告「モニター調査」
2022年7月号
新聞が広告媒体として曲がり角に差し掛かって久しい。どれほどの効果があるのか、料金は適切なのかといったクライアントの疑問に答えるデータが乏しいことが一因だ。新聞広告に関する市場調査も行われているが、それ自体が傍目には不可解な内容だ。
調査方法に「偏り」が
六月一日の朝日新聞朝刊に、「新聞広告に関するモニター募集」と大書された半五段広告が掲載された。広告主はテレビの視聴率調査で知られる株式会社ビデオリサーチだ。
新聞の読者を対象に募集されるモニターには大きく分けて二種類ある。記事の内容などについての感想を求めるものと、今回朝日が募集した広告モニターだ。前者は新聞各社が独自で行うケースが多い。実際、朝日新聞も毎年のように紙面や自社サイトで募集を行っている。
一方後者はビデオリサーチに調査を委託している。この理由について全国紙の広告部門関係者はこう説明する。
「これは新聞社だけでなく、代理店である電通のために行うものでもある。だから電通グループの会社を使う」
ビデオリ・・・
調査方法に「偏り」が
六月一日の朝日新聞朝刊に、「新聞広告に関するモニター募集」と大書された半五段広告が掲載された。広告主はテレビの視聴率調査で知られる株式会社ビデオリサーチだ。
新聞の読者を対象に募集されるモニターには大きく分けて二種類ある。記事の内容などについての感想を求めるものと、今回朝日が募集した広告モニターだ。前者は新聞各社が独自で行うケースが多い。実際、朝日新聞も毎年のように紙面や自社サイトで募集を行っている。
一方後者はビデオリサーチに調査を委託している。この理由について全国紙の広告部門関係者はこう説明する。
「これは新聞社だけでなく、代理店である電通のために行うものでもある。だから電通グループの会社を使う」
ビデオリ・・・