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イスラエルに怯えるイラン

「要人連続暗殺」諜報戦での敗勢

2022年7月号

 イスラエルとイランの間で軍事的緊張が高まっている。中東では、アラブ諸国とイスラエルの間で、まれな緊張緩和(デタント)が広がっているが、核開発を進めたいイランと、これを阻止したいイスラエルとの間だけは例外だ。
 イラン側は国内から直接、イスラエルを狙うミサイルで威嚇している。一方、イスラエルは諜報機関を総動員し、イラン要人の暗殺作戦を拡大している。
 ジョー・バイデン米大統領が就任前に公約した「イラン核合意への復帰」が進まない中で、宣戦布告なき両国の暗闘が危険なレベルにまで高まっている。

革命防衛隊に「内通者」の恐怖

 イスラエルのスパイ機関「モサド」の女スパイが、イランの首都テヘランに潜入した。
 イランの防空網にシステム障害を起こすのが目的だ。彼女は関連工場に身分を変えて忍び込んだ。彼女のミッションが完了すれば、イランの防空網は機能不全になり、イスラエル空軍がイランの原子力発電所を爆撃する―。
 これはイスラエルのドラマ・シリーズ「テヘラン」の筋書きである。ドラマで・・・