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社会・文化

「公営賭博」で稼ぎ出すネット企業

ギャンブル依存症「大増産」の狂気

2022年5月号

 民放テレビでは、ギャンブル関連のCMが多く流れている。競馬や競艇、競輪といったいわゆる「公営競技」のものだけでなく、オンラインで馬券などを購入できるサービスやアプリの広告も目立つ。オッズパーク、ウィンチケット、ティップスター……。ギャンブルをしない人にとっては得体の知れないサービスだろう。
 これらを展開しているのは、ソフトバンクやミクシィ、サイバーエージェントといったネット系企業やその子会社だ。こうした企業が公営ギャンブル市場に群がるのはなぜか。彼らのビジネスの先には、「オンライン博打」で身を滅ぼす人が続出しかねない危険な地平が広がっている。

ソーシャルゲームと融合

 公営競技市場は近年、急回復が著しい。日本中央競馬会(JRA)の売上は二〇〇〇年代に入ってから減少傾向が続いていたが、一二年以降は持ち直した。二一年には十八年ぶりに年間三兆円の大台に戻している。
 競艇も同様で一昨年、年間売り上げが二兆円台に回復した。昨年は一気に二兆三千億円台まで伸ばし、約三十・・・