《政界スキャン》447
女性初総理「上川陽子」はどうか
2022年5月号
ロシアのウクライナ侵攻を受けて、北欧の軍事中立国であるフィンランドとスウェーデンが安全保障政策を一転し、そろって北大西洋条約機構(NATO)加盟に踏み切ると表明した。ロシアは早速「それならバルト海の非核化論議はご破算だ」(メドベージェフ前大統領)と核配備による対抗措置をちらつかせる。いわゆる「安全保障のジレンマ」だが、両国リーダーは毅然と判断の合理性を説いた。
「ロシアのあらゆる行動に備えなければならない。数週間で決断する」「加盟してもしなくても、ロシアの脅威に違いはない。NATOの抑止力の下でなければ安全の保障は得られない」
四月十三日、ストックホルムで共同記者会見したフィンランドのマリン首相とスウェーデンのアンデション首相の語り口は、苦渋の決断にもかかわらず明快だった。文節の切れ目どころか単語と助詞の間に「え~~」「あ~~」と間延びした声を頻繁に挟み、最後まで聞いても結局何をどうしたいのかはっきりしない岸田文雄首相に比べ、実に頼もしい。
両首相がそろって女性なのも日本人の目には新鮮だ。世界の約三分の一の国がすでに女性のトップリーダーを経験済みとい・・・
「ロシアのあらゆる行動に備えなければならない。数週間で決断する」「加盟してもしなくても、ロシアの脅威に違いはない。NATOの抑止力の下でなければ安全の保障は得られない」
四月十三日、ストックホルムで共同記者会見したフィンランドのマリン首相とスウェーデンのアンデション首相の語り口は、苦渋の決断にもかかわらず明快だった。文節の切れ目どころか単語と助詞の間に「え~~」「あ~~」と間延びした声を頻繁に挟み、最後まで聞いても結局何をどうしたいのかはっきりしない岸田文雄首相に比べ、実に頼もしい。
両首相がそろって女性なのも日本人の目には新鮮だ。世界の約三分の一の国がすでに女性のトップリーダーを経験済みとい・・・