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一帯一路で肥え太る「中国闇組織」

悪行三昧「犯罪特区」の壮絶

2022年5月号

 中国が世界各地で広げる「一帯一路」に、中国拠点の犯罪組織が続々と進出している。
 東南アジア各国では、中国のギャング団が真っ先に経済特区に進出して、人身売買や麻薬取引、賭博やオンライン詐欺などの拠点を作り、「犯罪特区」に作り替えていくケースが増えている。
 こうした特区には、中国内の不正資金が大量に流れ込み、大規模なマネー・ロンダリング(資金洗浄)が行われている。各国捜査機関は監視を強めている。

「金三角」は越境犯罪の集積地

 三つの国が境界を接する「三角地帯」は、どこも評判が悪い。無法地帯として犯罪の温床や違法経済活動の拠点になるからだ。
 メコン川沿いのラオス、ミャンマー、タイの三国にまたがる三角地帯は、「金三角(ゴールデン・トライアングル)経済特区」と、公式に呼ばれている。世評にお構いなしなのか、それとも「無法地帯」を売り物にしているのかと、勘繰りたくなるような命名だ。
 今年二月、金三角にある「キングス・ロマンス・カジノ」から、五人の女性がメコン川を船で渡って・・・