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ドイツ社民党と ロシアの「黒い癒着」

暴かれる欧州の盟主の「裏切り」

2022年5月号

 ドイツ社会民主党(SPD)のオラフ・ショルツ首相が、ロシアのウクライナ侵攻で窮地に立たされている。ドイツの石油・天然ガスの対ロシア依存を脱却できないことに加えて、ウクライナ政府が求める緊急の武器供与にも応じられないでいる。
 最近はロシアと社民党政治家の「黒いつながり」が続々と暴かれ、連立を組む緑の党や自由民主党(FDP)にも不安を与えている。欧州左派の名門政党はいったい、どこで間違ったのだろうか。

元凶はシュタインマイヤー大統領

 社民党とロシアの癒着話には慣れているドイツ政界も、四月半ばに浮上したマヌエラ・シュベジッヒ・メクレンブルク=フォアポンメルン州首相のスキャンダルには驚愕した。
 天然ガス・パイプライン「ノルドストリーム2」への反対論を和らげるため、シュベジッヒ氏がロシアの「ガスプロム」社に対して、「環境シンクタンクを作って、宣伝活動をするべきだ」などの助言を行っていたというものだ。
 昨年初め、実際に「気候環境保護財団」が設立され、「ノルドストリーム2は環境に貢献・・・