ロシアに沈黙の「安倍と森」
「媚プーチン外交」に反省なし
2022年4月号
ロシアに沈黙の「安倍と森」
「媚プーチン外交」に反省なし
「皆がどうしてもというのなら、安倍さんは『再々登板』を引き受ける覚悟だよ」
年明け早々、元首相・安倍晋三の側近は、親しい記者にこう打ち明けていた。
昨年末、「桜を見る会」前夜祭の夕食会をめぐる公職選挙法違反疑惑が不起訴で決着。自民党最大派閥である清和会の会長を引き継いだ安倍は、健康も回復し、自民党のキングメーカーどころか三度目となるキングの座を狙おうかというほど鼻息が荒かった。
昨年十月の政権発足以来、首相の岸田文雄と米大統領、バイデンとの対面での本格的な首脳会談が行われていなかったことに「アメリカの大統領が、日本の首相と会おうとしないとは信じられない」と、岸田の外交音痴ぶりを揶揄していたのもこのころだ。
好事魔多し。そんな意欲満々の安倍に、ロシアのウクライナ侵攻という思わぬ強烈な寒風が北から吹きつけたのだ。
「ウラジーミル、シンゾー」と互いにファーストネームで呼び合い、二十七回も首脳会談を重ねたロシア大・・・