醜聞続き「経済安全保障」の暗部
「多摩大学人脈」の狙いは何か
2022年4月号
国会では現在、経済安全保障推進法案について議論が進んでいる。岸田文雄首相の肝煎りで今国会の重要法案と言われているが、実は安倍晋三政権時代に動き出した経済安保政策に、大した政策のない岸田首相が乗っかっただけに過ぎない。
そんな経済安保をめぐってはこれまでさまざまな思惑が渦巻いてきた。そもそも経済安保とは、米国が強く唱えてきたことだ。中国企業排除を念頭に、米国のNIST(米国立標準技術研究所)が定める技術安全標準などを強調して米国製品を日本政府に調達させようというもの。米国系コンサル企業が積極的に働きかけてきた。
そのロビー活動で活発に動いたのが、当時、米国のデロイト・トーマツ・コンサルティングで、NIST推進部門を担当していて、現在は多摩大学ルール形成戦略研究所所長の國分俊史氏である。二〇一八年にデロイトを退職した國分氏は、多摩大学教授の肩書で経済安保関連の書籍なども出版している。
その國分氏は、古巣のデロイトと裁判トラブルを抱えている。「國分氏はデロイト時代の“子分”を使って、退職時に部下らを引き抜いて、一緒に競合企業である・・・
そんな経済安保をめぐってはこれまでさまざまな思惑が渦巻いてきた。そもそも経済安保とは、米国が強く唱えてきたことだ。中国企業排除を念頭に、米国のNIST(米国立標準技術研究所)が定める技術安全標準などを強調して米国製品を日本政府に調達させようというもの。米国系コンサル企業が積極的に働きかけてきた。
そのロビー活動で活発に動いたのが、当時、米国のデロイト・トーマツ・コンサルティングで、NIST推進部門を担当していて、現在は多摩大学ルール形成戦略研究所所長の國分俊史氏である。二〇一八年にデロイトを退職した國分氏は、多摩大学教授の肩書で経済安保関連の書籍なども出版している。
その國分氏は、古巣のデロイトと裁判トラブルを抱えている。「國分氏はデロイト時代の“子分”を使って、退職時に部下らを引き抜いて、一緒に競合企業である・・・