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ロシア情報機関に「反乱」の兆候

緊張高まる「プーチンの身辺」

2022年4月号

 ロシア軍のウクライナ攻撃作戦は難航し、米情報機関の推計では、ロシア軍の死者は二十日間で七千人に上った。イラクやアフガニスタン戦争での米軍の死者数を既に上回り、七人の将軍が戦死した。負傷者は約一万五千〜二万人とされ、ロシア軍のずさんな戦術や士気の低さ、ウクライナ軍の徹底抗戦の結果だ。
 ロシア情報機関、連邦保安庁(FSB)の工作員は内部文書で、ロシア軍の混乱や作戦失敗を告発し始めた。FSBや国家親衛隊幹部の粛清説も出ており、情報機関は「プーチンの戦争」に批判的なようだ。プーチン大統領はクーデターを恐れて警備体制を強化しており、暴力装置の内紛が注目される。
 情報機関の非公式報告は、反政府系サイト「Gulagu.net」やフランス在住の反体制活動家のブログで発信されている。
 それによると、FSBの専門家が三月六日付で投稿した報告は、「ウクライナ電撃攻撃を誰がいつ言い出したかは不明。FSBは侵攻作戦を知らされていなかった」とし、「ウクライナの非ナチ化や非軍事化の達成基準が曖昧で不透明」と戦争目的を批判した。また、ウクライナに開戦責任を押し付けるため、情報機関・・・