プーチン「密室会議」が生む恐怖
ウクライナ暴挙の「四悪人」
2022年3月号
ロシアのプーチン大統領が二月二十一日、ウクライナ東部の親露派支配地区の独立を承認したことは、国際法の侵害となる。
しかし、プーチンは国民向け演説で、「ウクライナはロシアにとって不可欠な空間」と時代錯誤の歴史神話を延々と語り、意に介さなかった。同月七日にプーチンと五時間会談したマクロン仏大統領は、「彼は三年前とは別人になってしまった」と周辺に漏らしたが、プーチンの「異変」を示唆する情報が伝えられている。
会談後の共同会見で、プーチンは「ウクライナがNATOに加盟し、クリミアを取り戻そうとするなら、核戦争だ」とすごんで見せた。クリミアを違法に併合しておきながら、返還を求めるなら核を使用するという狂気の恫喝だった。プーチンは二〇一四年のクリミア併合時にも、「核兵器をアラートに置くことを考えた」と述べており、安易な核使用発言が目立つ。
メルケル前ドイツ首相は一四年、「プーチン大統領はわれわれとは別の世界に住んでいる」と述べたが、マクロンの発言は、プーチンがますます別世界に遠ざかった印象を与えた。
プーチンの「異変」について、トランプ米政権で国家・・・
しかし、プーチンは国民向け演説で、「ウクライナはロシアにとって不可欠な空間」と時代錯誤の歴史神話を延々と語り、意に介さなかった。同月七日にプーチンと五時間会談したマクロン仏大統領は、「彼は三年前とは別人になってしまった」と周辺に漏らしたが、プーチンの「異変」を示唆する情報が伝えられている。
会談後の共同会見で、プーチンは「ウクライナがNATOに加盟し、クリミアを取り戻そうとするなら、核戦争だ」とすごんで見せた。クリミアを違法に併合しておきながら、返還を求めるなら核を使用するという狂気の恫喝だった。プーチンは二〇一四年のクリミア併合時にも、「核兵器をアラートに置くことを考えた」と述べており、安易な核使用発言が目立つ。
メルケル前ドイツ首相は一四年、「プーチン大統領はわれわれとは別の世界に住んでいる」と述べたが、マクロンの発言は、プーチンがますます別世界に遠ざかった印象を与えた。
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