米共和党を乗っ取る「トランプ派」
中間選挙に「陰謀論者」が大量出馬
2022年3月号
今年十一月の米中間選挙を前に、共和党がドナルド・トランプ前大統領の支持派に席巻されている。
トランプ派が擁立するのは、前回の大統領選の結果を認めず、新型コロナウイルス感染対策を嫌悪する頑迷保守派ばかりで、党内の穏健派は「このままでは勝てる選挙にも、勝てなくなる」と焦燥感を強めている。
党内穏健派を率いるのは、ミッチ・マコネル上院院内総務である。二月に八十歳になったマコネル氏は今、少しでも常識的な候補を擁立しようと、全米に電話をかけまくっている。
だが、調子はすこぶる悪い。
共和党の政治家といえば、いずれも大統領を務めたジョージ・ブッシュ父子のように、事業で成功したり、有権者から広範な尊敬を集めたりと、米国社会のエスタブリッシュメント(支配階級)から出てくるのが伝統だった。
マコネル院内総務が頼みとするのも、こうした人々だ。全米各地の実績ある政治家や実業家に、「立候補してほしい」と頼んでも、色よい返事が返ってこない。
追い詰められるマコネル院内総務
・・・
トランプ派が擁立するのは、前回の大統領選の結果を認めず、新型コロナウイルス感染対策を嫌悪する頑迷保守派ばかりで、党内の穏健派は「このままでは勝てる選挙にも、勝てなくなる」と焦燥感を強めている。
党内穏健派を率いるのは、ミッチ・マコネル上院院内総務である。二月に八十歳になったマコネル氏は今、少しでも常識的な候補を擁立しようと、全米に電話をかけまくっている。
だが、調子はすこぶる悪い。
共和党の政治家といえば、いずれも大統領を務めたジョージ・ブッシュ父子のように、事業で成功したり、有権者から広範な尊敬を集めたりと、米国社会のエスタブリッシュメント(支配階級)から出てくるのが伝統だった。
マコネル院内総務が頼みとするのも、こうした人々だ。全米各地の実績ある政治家や実業家に、「立候補してほしい」と頼んでも、色よい返事が返ってこない。
追い詰められるマコネル院内総務
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