新型コロナウイルスのオミクロン株の感染急拡大で、まん延防止重点措置の適用が相次ぎ、自治体は飲食店の営業規制や、各種イベント中止など感染拡大抑制に必死だ。二〇二〇年三月のコロナ第一波から第六波まで日本では同じ光景が繰り返されている。欧米ではこの間、危機対応の検証と改善の結果、検査やオンライン診療が飛躍的に進化。コロナ以外の医療にも革新をもたらしている。二年間、経験に何も学ばず、何も変えなかった日本の医療の病根は根深い。
　規制に腐心する日本と欧米の状況は異なる。一月四日、英国のジョンソン首相は「学校やビジネスを閉ざさずにウイルスとの共生を見いだすことができる」と発言し、翌日には、入国者に課していた出発前のウイルス検査をワクチン接種完了者には免除した。
　さらに、スペインなど一部の欧州諸国では、コロナを「エンデミック」とみなす議論が始まっている。
　エンデミックとは特定の地域で普段から流行を繰り返す状態を指す公衆衛生上の用語で、パンデミックの収束を意味する。日本とはあまりにも違う。
{br・・・