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経済

みずほ「社外取締役」は無罪なのか

問われる企業統治「崩壊」の責任

2022年1月号

 みずほグループの経営陣の鈍感さを治癒する薬はないのだろうか。相次ぐシステム障害を通じて見えてきたのは、抜き差しならないほどの統治能力の欠如であり、それを是正できない体質である。
 金融庁が二〇二一年十一月二十六日に公表した行政処分は前代未聞と言えるほどに怒気に満ちていた。みずほフィナンシャルグループ(FG)と中核子会社であるみずほ銀行に、経営責任の明確化を厳命した。
 ところが、である。
 それから二十日が経過した十二月十六日のことだ。自民党金融調査会では議員たちがみずほグループの経営陣に激怒する出来事が発生していた。この日、同調査会には、坂井辰史同グループ社長、藤原弘治みずほ銀行頭取、という引責辞任決定(四月一日付)組と減俸処分の米井公治同グループ執行役が出席し、事態の説明を迫られていた。
 その場の雰囲気を調査会メンバーの同党議員はあきれ顔でこう説明する。
「ご迷惑をかけて、と陳謝するものの、その発言からは責任感が伝わってこなかっただけではない。一人は、へらへらと笑みを浮かべながら説明していた。会長の片山さつき議員などはブチ切れて・・・