「岸田相場」に翻弄される一年
政策迷走で市場に広がる凶兆
2022年1月号
「岸田関連銘柄の本命はダブルインバ」。投資家の間ではこんな皮肉が飛び交っている。ダブルインバとは日経平均が下がれば二倍上昇する「日経平均ダブルインバース」ETF(上場投資信託)だ。
政権発足とともに起きた「岸田ショック」で日経平均株価は八営業日続落した。その後も「新しい資本主義」の名のもとに「金融所得増税」「四半期決算開示廃止」「自社株買い規制」案を掲げて逆噴射バズーカを市場に撃ちまくっている。一つでも実施されれば暴落は免れない。市場参加者も上場企業も理解に苦しんでいる。
「八営業日続落」が示す懸念
岸田政権の問題を考えずに二〇二二年の相場を見ると、どうなるか。
一言で言えば、世界的に「米国債の代替投資先を探す相場」になりそうだ。「大型株」が好まれる。日本株は「量的緩和縮小(テーパリング)終盤から米利上げの序盤」では円安が進み、他国と比べてアウトパフォームしやすい。
前回は一四年一月からテーパリングが実施され、日経平均は一万五千~六千円の往来相場で横ばいが続き、テーパリン・・・
政権発足とともに起きた「岸田ショック」で日経平均株価は八営業日続落した。その後も「新しい資本主義」の名のもとに「金融所得増税」「四半期決算開示廃止」「自社株買い規制」案を掲げて逆噴射バズーカを市場に撃ちまくっている。一つでも実施されれば暴落は免れない。市場参加者も上場企業も理解に苦しんでいる。
「八営業日続落」が示す懸念
岸田政権の問題を考えずに二〇二二年の相場を見ると、どうなるか。
一言で言えば、世界的に「米国債の代替投資先を探す相場」になりそうだ。「大型株」が好まれる。日本株は「量的緩和縮小(テーパリング)終盤から米利上げの序盤」では円安が進み、他国と比べてアウトパフォームしやすい。
前回は一四年一月からテーパリングが実施され、日経平均は一万五千~六千円の往来相場で横ばいが続き、テーパリン・・・