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連載

広告を裏読みする 第35話

ネットが先行する「広告規制」

2021年11月号

 世界最大の動画配信サイト「YouTube(ユーチューブ)」を利用していると、有料サービスに加入していない限り、広告が表示される。数秒後に「スキップ」ボタンを押して飛ばせるものや、最後まで見なければならないものまで、複数の種類がある。テレビのCMと異なり、動画をクリックすれば、その商品、サービスのウェブサイトに行くことも可能だ。ネット広告業界関係者が語る。
「かつてはユーチューブでも、怪しげな商品の広告動画が流れていたが、最近ではすっかり見かけなくなった」
 十月五日、ユーチューブのサービスを提供するグーグル・ジャパンは、問題のある広告の削除実績を発表した。同社は、独自基準に基づいた広告のみを認めているが、誇大表現や、サプリの効能などを謳った問題のある広告について、昨年六月以降、五十五万件を削除したという。削除された広告の具体例は明らかにしていないが、全世界共通の削除ポリシーだけでなく、日本特有の事情による配慮も行っている。前出ネット広告業界関係者が語る。
「グーグルは、問題のある広告を自動検出するシステムを運用し、その精度は日々向上している」
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