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連載

マスコミ 業界 ばなし

2021年10月号

 日本経済新聞が、印刷受託の営業活動を活発化させている。ある建設業界専門紙には、営業電話がかかってきた後に、日経の「営業マン」が来社したという。この専門紙関係者は「詳細な時期は言えないが、今夏のこと。突然のことで驚いた」と語る。同紙を訪れた日経の二人の社員は、製作本部の人間で、「日経の印刷技術の高さをアピールし、新聞だけでなくカタログなども印刷可能であると売り込んだ」(同関係者)。
 新聞社の印刷受託といえば、創価学会の機関紙である聖教新聞について、毎日新聞と読売新聞が争奪戦をしていることが有名。これまで「日経の他社への営業の話はあまり聞こえてこなかった」(業界関係者)にもかかわらず「他の業界紙にも営業をかけている」(前出専門紙関係者)といい、積極姿勢に転換したようだ。
 考えられる理由は、紙の新聞の発行部数減少である。日経は紙と電子版の合計の部数を発表しているが、今年一月時点の部数は二百七十五万部と、昨年から十八万部減少している。電子版への切り替えもあるため、紙の部数減少幅は大きく、とうとう百九十九万部(前年は二百二十三万部)と大台を割り込んだ。
 そう・・・