みずほ銀行は「公的管理」しかない
システム障害「解決不能」の代償
2021年10月号
みずほフィナンシャルグループ(FG)のシステム障害問題が一段と泥沼化している。今年二~三月にかけて、みずほ銀行で連続的に発生させたのに続いて、八月二十日には店頭取引のDBサーバー関連でシステムがストップし、九月にも一部のATMが停止するなどの障害を起こした。トラブルの原因が究明される前に、次の障害に見舞われる異常事態。みずほ行内が機能不全に陥っている「オペレーショナルリスク」が指摘されている。みずほにとっては最悪の事態である、「公的管理」の足音が聞こえ始めた。
「金融庁がみずほに業務改善命令」
主要メディアが一斉に報じたのは九月二十二日だ。そのなかでは、みずほのシステムを金融庁の管理下に置くという、システムの公的管理にも触れていた。
しかし、いま、生じている実情からすれば、「システムの公的管理」に深い意味はない。「監督官庁がシステムを管理しても、障害は阻止できない」(大手銀行システム部門担当者)からだ。
むしろ、現状、深刻化しているのはみずほFGという企業の信用力の失墜である。このまま、システム障害の原因究明ができない状態が続くと、みずほ・・・
「金融庁がみずほに業務改善命令」
主要メディアが一斉に報じたのは九月二十二日だ。そのなかでは、みずほのシステムを金融庁の管理下に置くという、システムの公的管理にも触れていた。
しかし、いま、生じている実情からすれば、「システムの公的管理」に深い意味はない。「監督官庁がシステムを管理しても、障害は阻止できない」(大手銀行システム部門担当者)からだ。
むしろ、現状、深刻化しているのはみずほFGという企業の信用力の失墜である。このまま、システム障害の原因究明ができない状態が続くと、みずほ・・・