広告を裏読みする 第34話
読売新聞「反ワクチン広告」の波紋
2021年10月号
東京・汐留にある広告専門の美術館「アドミュージアム東京」で、九月十一日まで、企画展が開催された。テーマは「コロナと新聞広告」。パンデミック下で、医療従事者への感謝や、新しい生活様式など様々な切り口の広告を多くの企業が新聞に掲載した。企画展では全国紙や地方紙に掲載された約百点が、感染拡大が始まった二〇二〇年三月から時系列に並べられた。日本中が苦闘する中、新聞広告は社会に対してメッセージを伝える役割を担った。
この企画展が開催中の九月三日、読売新聞朝刊にある広告が載った。全国で掲載され、東京版では十四面のスポーツ欄の記事下を全部使った、いわゆる「全五段」のスペースを占めていた。
セーラー服を着た二人の女子生徒の写真の横に大きく「本当に必要ですか? 子どもへのワクチン」と書かれている。
広告主になったのは、「岡山・倉敷新型コロナウイルス感染対策市民審議会」という聞き慣れない団体だ。広告では、子どもへの新型コロナワクチン接種に反対する署名への協力を呼びかけた。
掲載した「メディア」の責任
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この企画展が開催中の九月三日、読売新聞朝刊にある広告が載った。全国で掲載され、東京版では十四面のスポーツ欄の記事下を全部使った、いわゆる「全五段」のスペースを占めていた。
セーラー服を着た二人の女子生徒の写真の横に大きく「本当に必要ですか? 子どもへのワクチン」と書かれている。
広告主になったのは、「岡山・倉敷新型コロナウイルス感染対策市民審議会」という聞き慣れない団体だ。広告では、子どもへの新型コロナワクチン接種に反対する署名への協力を呼びかけた。
掲載した「メディア」の責任
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