三井住友「信託紛争」の号砲
金融二グループ「大統合」はなるか
2021年9月号
金融界で「三井住友」という名の付く二つのグループが、つばぜり合いを繰り広げようとしている。いわずと知れた「三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)」と「三井住友トラスト・ホールディングス(SMTH)」だ。
八月二十日に三井住友銀行とSMBC信託銀行が発表した一枚のリリースで号砲は鳴った。表題は「SMBC信託銀行による証券代行業務への参入について」。SMBC信託銀がアイ・アールジャパン(IRJ)と業務提携し、十二月下旬をメドに証券代行業務に参入するというのがその内容だ。
上場企業の株式名簿の管理や株式に関する事務手続きなどを行う証券代行業務は、一度インフラを整えさえすれば、後は毎年ストックビジネスとして安定した収益を生み出す高収益事業として知られる。利益率は五割とも六割とも言われる。SMBC信託銀は証券代行業務を手掛けてこなかったが、二〇一二年に同業務に参入しノウハウを持つIRJにノウハウを借りる形で、殴り込みをかける。
車谷の負の遺産の立て直し
SMBC信託銀はSMFG傘下の信託・・・
八月二十日に三井住友銀行とSMBC信託銀行が発表した一枚のリリースで号砲は鳴った。表題は「SMBC信託銀行による証券代行業務への参入について」。SMBC信託銀がアイ・アールジャパン(IRJ)と業務提携し、十二月下旬をメドに証券代行業務に参入するというのがその内容だ。
上場企業の株式名簿の管理や株式に関する事務手続きなどを行う証券代行業務は、一度インフラを整えさえすれば、後は毎年ストックビジネスとして安定した収益を生み出す高収益事業として知られる。利益率は五割とも六割とも言われる。SMBC信託銀は証券代行業務を手掛けてこなかったが、二〇一二年に同業務に参入しノウハウを持つIRJにノウハウを借りる形で、殴り込みをかける。
車谷の負の遺産の立て直し
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