《罪深きはこの官僚》 髙嶋智光(法務省官房長)
入管死亡事件で「情報隠蔽」を主導
2021年9月号
スリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリさんが名古屋の出入国在留管理局で収容中に死亡した問題で、法務省の隠蔽体質が改めて浮き彫りになっている。
八月十日に公表された最終調査報告書で入管側は、「危機意識に欠け、組織として事態を把握できていなかった」などとして、不適切な対応があったことを認めた。
収容中のウィシュマさんの様子が映っている監視カメラの画像についても、当初の方針を変えて、来日中の遺族に開示することを決めたが、反省した「ふり」にとどまっている。亡くなるまで二週間の映像があるにもかかわらず、入管側が恣意的に取捨選択した部分を二時間程に編集。また、遺族側が求めた弁護士の同席を拒否した。
さらに遺族側の収容関連資料の開示請求に対して、一万五千ページ余りを開示したものの、ほぼ全てのペーパーが墨塗りされていた。
法務省内部からも、「痛くもない腹を探られかねない」(同省関係者)と、対応に疑問符がついている。実はこの対応について、本省サイドで主導したのが髙嶋智光官房長だという。
今回の事件では、三月にウィシュマさんが死亡した後の「早・・・
八月十日に公表された最終調査報告書で入管側は、「危機意識に欠け、組織として事態を把握できていなかった」などとして、不適切な対応があったことを認めた。
収容中のウィシュマさんの様子が映っている監視カメラの画像についても、当初の方針を変えて、来日中の遺族に開示することを決めたが、反省した「ふり」にとどまっている。亡くなるまで二週間の映像があるにもかかわらず、入管側が恣意的に取捨選択した部分を二時間程に編集。また、遺族側が求めた弁護士の同席を拒否した。
さらに遺族側の収容関連資料の開示請求に対して、一万五千ページ余りを開示したものの、ほぼ全てのペーパーが墨塗りされていた。
法務省内部からも、「痛くもない腹を探られかねない」(同省関係者)と、対応に疑問符がついている。実はこの対応について、本省サイドで主導したのが髙嶋智光官房長だという。
今回の事件では、三月にウィシュマさんが死亡した後の「早・・・