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プーチンが指名する「後継者」は誰か

次期大統領レースが早くも始動

2021年9月号


 ロシアのプーチン大統領が六月三十日の「国民対話」で、自らの後継者を指名する方針を表明したことで、ロシアのエリート層の間で後継者をめぐる水面下の駆け引きが始まった。プーチンは昨年十二月の記者会見では、二〇二四年の次期大統領選に出馬するかとの質問に、「考えていない。時期尚早だ」とかわしたが、今回の発言は、後継者指名によって、プーチン路線を継続させる意思を示した。九月十九日には、大統領選の前哨戦となる下院選の投開票が行われ、後継レースが始まりつつある。
 プーチン発言は日本ではあまり報じられなかったが、「あなたのチームの中に権力を移行させたい意中の人物はいるか」との質問に、「大統領選に出馬する資格のある人物を推薦するのは私の責任だ。これは世界の他の国でもそうだ。祖国を指導するにふさわしい特定の人物を指名できる日が来ることを望む」と答えた。
 いつ後継指名するかには言及しなかったが、元大統領府スタッフで政治評論家のアレクセイ・チェスナコフはSNSで、「プーチンが後継者を考えているシグナルだ」と書き込んだ。
 プーチンは六月、米NBCテレビとの会見でも・・・