《罪深きはこの官僚》吉田 学(内閣官房新型コロナ対策室長)
酒規制「総スカン通達」の首謀者
2021年8月号
「西村康稔大臣のプレッシャーを差し引いても酷い。結局、規制を緩めてもいいかのような、誤ったメッセージになった」
厚生労働省の関係者は、同省出身の吉田学氏についてこう批判した。吉田氏は現在、内閣官房の新型コロナウイルス感染症対策推進室長を務めている。
七月八日、西村経済再生担当大臣が会見で、営業自粛に応じない「店舗の情報を関係省庁、金融機関とも共有し、金融機関からも応じてもらえるように働き掛けを行ってもらう」と発言。法的根拠薄弱なこの要請に、批判が噴出した。政府内でも責任の醜いなすり合いが行われた結果、翌九日には早くも撤回された。この文書の発出元が、吉田氏がトップを務める新型コロナ対策室だった。
同室はやはり八日に、国税庁酒税課と連名で、酒類業中央団体連絡協議会に加盟する組合向けにも「事務連絡」なる文書を出している。営業自粛に応じない居酒屋などに対して、酒を卸さないように要請するものだった。政府は当初、この文書については維持するつもりだったが、現場からの反発に耐え切れず、十三日付で撤回した。
あまりにお粗末だが、厚労省の医政局長・・・