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政治

安倍が「菅降ろし」に舵切る日

《政界スキャン》

2021年7月号

 先月号で、秋に菅義偉首相が続投したら「3A政権と呼ぼう」と呼びかけたところ、早くも新聞・テレビの政局解説に「3A」が乱舞している。ご活用いただき誠にありがとうございます。
 安倍晋三前首相・麻生太郎副総理兼財務相・甘利明自民党税制調査会長の「3A」は、各種テーマの議員連盟で先手先手と党内多数派を固め、菅氏続投のレールを敷いて政権運営の実権を握りたい。そのためには第二次菅政権の党人事で幹事長ポストが欲しい。つまり「3A」の菅続投路線は、二階俊博幹事長の追い落とし政局でもある。そこでマスコミは「二階=2F」とこじつけ「3A対2F」と内輪もめをけしかける。
 二階氏もぼんやりしていない。「自由で開かれたインド太平洋推進」とか「自治会・町内会等を応援」とか取って付けたような議連を作り、あろうことか安倍氏を顧問に担ぎ出した。あれ、二人は対立しているんじゃないの?「3A」も「2F」も目標は同じ菅続投で、要は主導権争い。二階氏は首魁(特A?)を安倍氏と見定め、喧嘩巧者らしく抱きつき戦法に出た。ボクシングのクリンチ、劣勢な側が対戦相手の連打を止めて体力回復を図る手だ。
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